りんごママの次男君は、一か月早く産まれた早産児で、早産児に多く見られがちな陰嚢水腫とわかりました。
二人目にして初めての経験に、「不安を感じながらもどうしていったのか」をお話できたらと思います!
陰嚢(いんのう)水腫ってなに?
私は、調べて初めてこの名称を見たときは、恥ずかしながら読むこともままなりませんでした。
詳細については、下記をご参考いただけるといいと思います。そけいヘルニアとの違いも書いてあります。
引用:東京女子医科大学病院 泌尿器科
小児の手術の対応や経過などについても書いてあるので、目安・参考にとってもいいと思います。
こちらも、方針は先生それぞれなんだな、と思うところもありますが、わかりやすく解説してあると思います。
りんごママの対応

Topics(クリックでジャンプ)
発見した(気づいた)時
帝王切開で出産後、会えたのは生後三日だったでしょうか。まだ麻酔やらの管につながれたまま、車いすで押してもらって、NICUに会いに行きました。早産児で、まだ保育器の中で看護師さんに沐浴させてもらったりおむつを替えてもらったりしていました。
まだ管につながれた状態で「お世話やってみましょう」ということで、保育器の中にいる息子を2つ穴が開いたところから手を差し込んでお世話するという、慣れないことを体験しました。その中で、初めて自分でおむつを換えてみようとした時に「あれ?」と思いました。「たまぶくろの部分が腫れぼったいな~?」と思ったことを覚えています。上の子の時の経験があるので個人差はあるにしても、「なんだか違うな~?」と違和感がありました。
初受診は?
退院するまでに息子が生まれた病院の小児科の先生からは特に何も言われなかったのですが、早産児として退院してからもその病院への定期的な通院は決まっていました。
しかし、生後一か月ちょっと過ぎてどうしても気になって、多少自分でネットで調べてみてはいましたが、実際にお医者さんに言われないとわからないということもあり、何かのついでに近くのかかりつけ小児科の先生に聞いてみました。
相談してみると診てくださり、部屋を暗くして、陰嚢部分にライトを当てられ「あ~水がたまっていますね~陰嚢水腫だと思います」と。
ライトを当てた部分が透き通って赤く光っていました。この場合は水が溜まっていると考えていいそうです。脂肪や内臓が陰嚢内に降りてきている場合は、光を通さなく赤く光らないそうです。
内臓が陰嚢に出てしまう鼠径ヘルニア(脱腸)は、赤ちゃんの体感的に痛いらしく、機嫌がったり泣いたりするそうです。
かかりつけの先生から小児外科に紹介状を書いてもらい、新たに小児外科に初受診しました。
担当の先生の方針
陰嚢水腫って、ネットの情報や、結構先生によって考え方や方針が違っていて、正直ちょっと混乱してしまうこともありました。
「焦ることはありません、5歳くらいまでは様子を見ましょう」とか、「1歳過ぎたら体力もついてくるので手術ができます、命に関わるとかはないですが、ほっといて完治するという事はありません。まれに脱腸や炎症を起こすこともたまにあるので、しっかり治すことが大切です」など、先生によって見解は様々。
私は紹介いただいた小児外科の先生の「様子を見ながら、一歳過ぎて落ち着いてこなかったら手術を考えましょう」という方針についていくことにしました。
いざ手術

一歳過ぎても治ることはなく、伝い歩きや立ったりを覚え、歩くようになってから、腹筋に力が入るからか、「少しはれぼったさが悪化している?」という感じだったので手術を決断しました。
おへそと、もう一か所穴を開けておなかに空気を入れて、カメラと器具を差し込んで行う腹腔鏡手術で、手術内容は「陰嚢にまだある腹膜のしっぽを糸で縛る」というもので、二泊三日で退院できるとのこと。
「全身麻酔になるので、手術中、心臓が止まるので心臓の動きをサポートする措置をとる」という言葉が、想像してみて一番怖い言葉でした。
行きは、看護師さんが息子を抱っこして、「いってきま~す」と軽い感じで連れていかれ、「また終わって出てこられる時間くらいに、終わってからの先生の話もありますのでご案内しますね」と言われました。
手術時間は30分くらいで、「医学の進歩ってすごい」と思いながら息子が出てくる時間を待っていました。
手術が終わって麻酔からある程度戻るまで待っている間に、別室で先生からの説明が。
写真と、透き通った黄色い液体が入った注射器が二つ置かれていました。
「エコーでみて穴が開いて体液の交通があると思っていたところの穴は開いていませんでした。注射器で溜まっている水を抜きましたので様子を見ましょう。」とのことでした。
「え?!」とびっくり、どう考えていいかわからないけど「穴は開いていなかったんだ、じゃあ、とりあえず脱腸(そけいヘルニア)の心配はなくなったんだ」と安心したのを覚えています。交通の穴があり陰嚢に内臓が入って脱腸してしまったらと想像したら、痛々しく怖かったからです。
まだ寝ているけど少しつらそうな顔をしている息子が手術室からでてきました。
麻酔は効きすぎることもなく、目安より早めに、ちょっとつらそうに目を覚ましました。
手術後安静にしておいてほしいという親の気持ちとは裏腹に、目が覚めて意識がはっきりしてくると、さすがまだまだ聞き分けがきかない一歳児、立ち上がってベッドの柵に掴まり立ったりして「やめといて~」とひやひやしたものです。本人は穴ほどのケガしかしていない状況なので、術後痛くはなさそうでした。
術後の過ごし方の説明は、
- 飛び跳ねさせないこと
- 普通に退院した日からシャワーしていいけど、おなかの傷のテープを一週間後に取りに来る時まで、湯船には浸からせないこと
くらいでした。
手術を終えて思う事・今後の方針

親としてできる事、発見から手術に至るまで、素人ながらに調べたり、先生のいうことをよく聞いて、先生の方針に従っていこうと思ったりして行動してきました。
手術を受けてみて、息子の場合は効果はありませんでしたが、これから経過観察という事で、成長に従っての改善を見守りたいと思います。
小さい体に負担をかけてやることやってきたのに、治らなかった~という残念な気持ちは正直ありますが、うちの子の場合は「穴はない(おなかとの交通はない)」ことがわかったので、これからは脱腸の心配はないのかな~という感じです。
ほぼ命に関わる病気ではないわけだし、治らないから「どうしよう、どうしよう」と慌てふためくのではなく、「これも一つの個性かな」と思うことにしました。
手術後すぐに戻ってしまったことでちょっとショックでしたが、今ずっと変わらないこの状態・この個性にも慣れ、一般的に言われる5歳くらいまで様子を見ていこうかなと考え、どんと構えています。
因みに、手術や入院費等は、「子供の医療費受給者資格証」で、りんごママの市では中学生まで入院1000円/月(上限)だし、部屋代は個室じゃなければ実費いらないしで、病院から請求が来たのは、5000円でお釣りがくるほど、たしか3000円弱くらいだったと思います。入院費のほかに、実費のパジャマ代や食事代くらいでした。領収証探したけどなくて、細かくお伝え出来ないのが悔しい・・・とにかく子供は安い!!守られている!と思ったのは覚えています(笑)
入院期間は、前日のお昼から、術後の午前中までの、2泊3日でした。病院によっては、日帰りのところもあるそうです。うちの子は陰嚢水腫で手術を受けるメンバーの中でも最年少だったので、術後も一晩は病院で過ごせて、バタバタじゃなくてよかったなと思います。
まとめ

先生にお話を聞きながら、様子を見ながら手術を決断して入院手術しましたが、うちの子は退院してすぐ戻りました。実際に中を見てみたら穴は開いていなく、とりあえず水を抜いただけでしたので。
ちょっと残念、落胆しましたが、それからすごく肥大することもなく、一定のままです。「おなかと陰嚢で交通はないとわかっただけでも、収穫だったな!」と前向きに考える事にし、2歳になった今も本人はすこぶる元気で毎日てんやわんや、様子を見ています。
最後に細かな参考を挙げておきます。
- 手術前の経過観察中、一歳未満など子供が小さいと、エコーでおなかと陰嚢の交通を見るのに細すぎたりしてなかなか見えずらいようでした。
- 二泊三日間は、親が必ず一緒についていないといけないので、自分自身の準備も必要です。自分のご飯や着替えなど。病院によるかもしれませんが、親もお風呂は入れました。誰か家族などに見舞いに来てもらっている間にサッとシャワーは浴びれました。
- ある程度、家族の協力があったので、看護師さんに「ちょっと子供お願い」と頼んだことはなかったのですが、「ちょっと・・・」と思うときもありました。でも忙しそうにしているところに頼むのは気が引けて、遠慮してしまいました・・・親は我慢はなにかと多かった・・・仕方ないか。
- キッズルームなどあるとは思いますが、お子さんが好きな玩具・絵本などを持っていっておくことをお勧めします。
- 1歳1か月だったのですが、病院ご飯の調整が難しかったです。刻み方や硬さでまだ食べられないと相談したら、全く味のない離乳食初期みたいなものになったり。おっぱいは完全に離れていたので、バナナなど、おなかにたまるものを家族にお願いしていました(主人にいつもの息子ご飯用意は、とうていできないのと、ジジババには上の子をお願いしていたのでいろいろは頼めないし二泊三日だから・・・)
- 月齢が小さいとなおさら慎重に、熱が出たら治まってから2週間は経たないと手術できないと言われました。家族などと予定を合わせて手術日を決めておいても、お熱が出ちゃうと最悪延期になってしまいます。予防接種も最終接種から期間を空けないと手術が組めません。
いろいろな進め方があるしお子様の状況にもよりますので、どうしていくかは、最終的に親御さんたちで決めていかれるとは思いますが、不安に思われている中で、りんごママ体験談が少しでも参考になればと思います!
スポンサードリンク